https://news.yahoo.co.jp/byline/mizushimahiroaki/20200719-00188880/
水島宏明 | 上智大学教授・元日本テレビ「NNNドキュメント」ディレクター
7/19(日) 19:43
■テレビ報道はルール違反だらけ!三浦春馬さんの「自殺」のニュース
冒頭に掲げたTBSテレビのニュースは18日に同局が初めて三浦春馬さんの死去について伝えたものだったが、「自殺報道」をめぐる見出し(ヘッドライン)の表現として極めて問題が大きい。「自殺か 三浦春馬さん(30)自宅で首つり死亡」という見出しの字幕がアナウンサーの前に登場する。三浦春馬さんの自殺そのものを伝えるにあたって「どういう方法で死亡したのか」が見出しでも強調されて示している。
このニュースでは、VTRでも三浦春馬さんが自宅マンション内の部屋のどの場所で、どういう姿で発見されたのかを「字幕」と「原稿」で伝えていた。自殺の方法が目に浮かぶぐらい詳細に伝えているのだ。
■これでは「詳しく伝えすぎ」だ!
通常はテレビ報道に限らず、新聞でもテレビでも報道の取材現場は、「できるだけ詳しく伝える」ことで競合他社としのぎを削っている。 たとえ小さな情報でも、他の社にはないディテールを自社のニュースに入れることができるかどうかで勝負している。ところが「自殺報道」に関してだけは、これをやってはいけないのだ。
このことを理解していない報道関係者は少なくない。
詳しく伝えすぎると、自殺を模倣する人が増えてしまうことなどの問題が海外の研究などで明らかになっている。そのためそういう詳しい伝え方をしてはいけないなど、自殺報道にあたって注意すべきことがある、ということをWHO(世界保健機関)もガイドラインを作ってメディア側に要請し、この10年あまり日本政府も自殺防止推進の観点で同じ姿勢でこれを推進している。
厚生労働省のホームページを見てみよう。
メディア関係者に向けた自殺対策推進のための手引き
世界保健機関(WHO)により、作成された自殺対策に関するガイドラインの中のひとつに「メディア関係者に向けた自殺対策推進のための手引き」があります。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/who_tebiki.html
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Source: アルファルファモザイク
【悲報】テレビ報道さん、超えてはいけないラインを踏み越えていく。