【ゴーン】逮捕容疑の「虚偽記載」は、日産から「実際に受領した報酬」ではなく、まだ支払われていない「約束した金額」だった

アルファルファモザイク

ゴーン氏事件についての“衝撃の事実” ~“隠蔽役員報酬”は支払われていなかった

 日産自動車のカルロス・ゴーン会長とグレッグ・ケリー代表取締役が金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕された事件について、昨日(11月24日)の新聞朝刊で、これまで判然としなかった容疑事実の中身について、衝撃の事実が報じられた。「虚偽記載」とされたのは、ゴーン氏が日産から「実際に受領した報酬」ではなく、退任後に別の名目で支払うことを「約束した金額」だというのだ。

 今回の事件で、朝日新聞は、ゴーン氏が専用ジェット機で羽田空港に帰国するのを待ち構えて特捜部が逮捕した時点から「同行取材」し、直後に「ゴーン会長逮捕へ」と速報するなど、独走状態だった。上記の「約束した金額」だというのは、まさに「従軍記者」に近い朝日が報じている容疑事実の内容であり、しかも、読売新聞も一面で同様な内容を報じているのであるから、おそらく間違いないのだろうとは思う。

 しかし、今回の事件の逮捕容疑の「虚偽記載」の内容が、本当に、「退任後の支払の約束」の程度の話で、現実の支払ではなかったのだとすると、有価証券報告書に記載義務があるのかどうか、犯罪と言えるかどうかも、極めて微妙なことになる。

そのレベルの事実に過ぎなかったのだとすれば、これまで、マスコミが大騒ぎしてきて報じてきた「カルロス・ゴーン事件」は、“砂上の楼閣”のようなものだったことになる。

退任後の「支払の約束」は「役員退職慰労金」と何が違うのか

 朝日の記事では、この「支払の約束」について、

特捜部は、これを事実上の隠ぺい工作だと判断。契約料を受け取るのが退任後だとしても、契約書は毎年交わされており、その都度、役員報酬として報告書に記載し、開示する義務があると見ている模様

としているが、果たして開示義務があるのかどうか、重大な疑問がある。

 少なくとも、まだ支払を受けていない退職後の「支払の約束」であれば、それを「役員報酬」と呼ぶとしても、現実に受領する役員報酬とは、大きな違いがある。最大の違いは、支払を受けることの確実性だ。

 過去に現実に受領した役員報酬は、その手続きに重大な瑕疵があったということでもない限り、返還ということは考えられない。一方、退任後の「支払の約束」の方は、退任後に顧問料などの「別の名目」で支払うためには、支払を開始する時点で日産側で改めて社内手続を経ることが必要となる。不透明な支払は、内部監査や会計監査等で問題を指摘される可能性もある。また、仮に、今後、日産の経営が悪化し、大幅な赤字になってゴーン氏が引責辞任することになった場合、過去に支払う契約をしていたからと言って、引責辞任した経営トップに対して、その後に報酬を支払うことは、株主に対して説明がつかない。結局、「支払の約束」の契約は、事実上履行が困難になる可能性も高い。

※下記リンクより、一部抜粋。続きはソースで
https://news.yahoo.co.jp/byline/goharanobuo/20181125-00105394/

Source: アルファルファモザイク
【ゴーン】逮捕容疑の「虚偽記載」は、日産から「実際に受領した報酬」ではなく、まだ支払われていない「約束した金額」だった