石破くん「統計を疎かにする国は滅びる。」

アルファルファモザイク

 石破 茂 です。

統計を表す英語Statisticsの語源はState(国家)と同源のラテン語であることを不勉強ながら今回初めて知りました。

 厚労省の毎月勤労統計問題は決して矮小化することなく、場合によっては関連法の改正も含めて改善策を早急に立案し、実現することが日本国にとって急務です。

 猪瀬直樹氏の著作「昭和16年夏の敗戦」にあるように、統計を軽視し、国策を誤り、多くの犠牲を生ぜしめ国土が灰塵と帰したことに対する深い反省から、吉田茂総理はマルクス経済学者の大内兵衛に命じて統計法の基礎を作らせたと伝えられています。

 今回の問題の背景には、各省庁がバラバラに統計を行い、人員を大幅に削減してきたことがあります。2004年の「骨太の方針」において「農林水産統計などに偏った要員配置等を含めて、既存の統計を抜本的に見直す。一方、真に必要な分野を重点的に整備し、統計精度を充実させる」と定められたことを受け、農水・厚労・国交・文科等の統計要員が大幅に削減され、内閣府・警察庁・総務 省などが増員されたのですが、「真に必要な分野」とは一体何であったのか、要員の削減によって現場の負担が増して精度が低下することはなかったのか、単なるスキャンダル追及に堕することなく、これらの点について徹底した検証をすることこそ国会の使命です。

 賃金や労働時間を全数調査しなければならないにも拘らず、勝手に2004年からサンプル調査に切り替え、全体を把握するための補正作業を行わず、このミスに気付いた後、2018年からのものだけを発表したため、2018年に突如として賃金が急上昇したように見える結果となったのは実に不可解です。

 日本の統計要員はカナダの十分の一、フランスの六分の一、米英の三分の一とも報ぜられていますが、これも今回の事案が明らかになるまで知りませんでした。「統計を疎かにする国は滅びる」。己の不勉強を恥じております。

※下記リンクより、一部抜粋。続きはソースで
https://blogos.com/article/355190/

Source: アルファルファモザイク
石破くん「統計を疎かにする国は滅びる。」